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メタスタージオの台本に隠された「情念」を紐解く。
ルシア・カイウエラとホセ・アントニオ・モンターニョ率いるラ・マドリレーニャが贈る、ほとんど世界初録音となる18世紀カストラート・アリア集。
18世紀のオペラ・セリア黄金時代を牽引したピエトロ・メタスタージオ(1698-1782)の台本に基づく、カストラートのためのアリアを集めたアルバム。
当時のデカルト派の哲学では、感情は外部の行動によって引き起こされる受動的な「情念」と考えられていました。オペラにおいてはレチタティーヴォで劇が進行し、アリアで時間が止まり感情が吐露されるという構造が取られています。本作は、マドリード・コンプルテンセ大学の音楽科学研究所による18世紀オペラの研究・校訂プロジェクト(ディドーネ・プロジェクト)の成果を基に、ホセ・アントニオ・モンターニョ率いるオリジナル楽器アンサンブルの「ラ・マドリレーニャ」が、歴史的な正当性をもって忘れられた作品群に新たな息吹を吹き込んでいます。
収録作品は、《デモフォーンテ》《インドのアレッサンドロ》《シリアのアドリアーノ》など、メタスタージオの代表的な台本に、ドゥーニ、グリエルミ、ハッセ、ヨンメッリらが作曲したアリアとシンフォニアで構成。7曲の世界初録音を含む、資料的価値も高いプログラムです。
ヨンメッリによる《デモフォーンテ》のアリア「Prudente mi chiedi?(慎重な態度を私に求めるのか?)」では、主人公の精神的混乱を表現するために伝統的なダ・カーポ・アリアの形式が放棄され、ドゥーニによる同作のアリア「Misero pargoletto(哀れな幼子よ)」では、フルート・ソロとホ短調の響きを用いて近親相姦の罪を知った父親の絶望が巧みに描写されています。また、唯一プリマ・ドンナのために書かれたヴィンチの《見捨てられたディドーネ》のアリアでは、和声的に不安定な開始部と半音階的な動きにより、カルタゴの女王の情緒不安定さが見事に音化されています。
東京エムプラス
品番:EUDSACD2604
レーベル:Eudora
フォーマット:1枚組 SACDハイブリッド
SACD hybrid Multichannel
※通常のCDプレーヤー、SACD対応プレーヤーの両方で再生可能です。
発売日:2026年05月15日
《曲目》
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
歌劇《デモフォーンテ》(1758)より シンフォニア*
ピエトロ・アレッサンドロ・グリエルミ(1728-1804):
歌劇《デモフォーンテ》(1766)より アリア「Sperai vicino il lido」*
ルイジ・ガッティ(1740-1817):
歌劇《インドのアレッサンドロ》(1768)より アリア「Se possono tanto」*
ヨハン・アドルフ・ハッセ:
歌劇《シリアのアドリアーノ》(1752)より アリア「Barbaro non comprendo」*
ニッコロ・ヨンメッリ(1714-1774):
歌劇《見出されたセミラーミデ》(1753)より シンフォニア*
エジーディオ・ロムアルド・ドゥーニ(1708-1775):
歌劇《デモフォーンテ》(1737)より アリア「Misero pargoletto」
ニッコロ・ヨンメッリ:
歌劇《デモフォーンテ》(1764)より アリア「Prudente mi chiedi?」*
レオナルド・ヴィンチ(1696-1730):
歌劇《見捨てられたディドーネ》(1726)より レチタティーヴォ「Basta, vincesti, eccoti il foglio」とアリア「Se vuoi
ch’io mora, mio dolce amore」
ニッコロ・ヨンメッリ:
歌劇《インドのアレッサンドロ》(1760)より アリア「Vedrai con tuo periglio」*
*=世界初録音
《演奏》
ルシア・カイウエラ(メゾ・ソプラノ)
ラ・マドリレーニャ(古楽器アンサンブル)
ホセ・アントニオ・モンターニョ(芸術・音楽監督)
《録音》
2025年2月24日-28日、マドリード・コンプルテンセ大学 サン・ベルナルド講堂(スペイン)
E-MOTION/Lucía Caihuela, La Madrileña, José Antonio Montaño
Barcode: 8436551171456