弦楽三重奏は、室内楽の中でも最も凝縮された音楽と言えるでしょう。イギリスのヘンリー・パーセルは、早くも17世紀末に《3声のファンタジア》でそのことを示し、18世紀のベートーヴェンはモーツァルトの作品と並んで最も美しい弦楽三重奏曲を残しました。ギデオン・クラインは不幸にもナチスの犠牲者となった作曲家です。テレージエンシュタット強制収容所で作曲されたこの作品は、1944年クラインがアウシュビッツに強制送還される数日前に書かれたもので、彼はそこで命を落としました。ゴルトベルク・トリオ・ボンは、元ケルビーニ・カルテットのヴァイオリニスト、ヘラルド・シェーネヴェークとその妻のヴェレーナ、ボン・ベートーヴェン管弦楽団のソロチェリストを務めたクリスチャン・ブルナートの3人からなる、腕利きの名手が揃ったアンサンブル。美しく、説得力のある演奏です。(ヴァイオリンは1742年製のニコロ・ガリアーノ、チェロは1698年製のジョヴァンニ・グランチーノを使用しています。)
東京エムプラス

品番：8553009
レーベル：C'Avi
フォーマット：1枚組 CD
発売日：2021年06月26日

《曲目》
ヘンリー・パーセル： 3声のファンタジア(1680)
ギデオン・クライン(1919-1945)：弦楽三重奏曲(1944)
ベートーヴェン：弦楽三重奏曲ト長調 Op.9-1

《演奏》
ゴルトベルク・トリオ・ボン
〔ヴェレーナ・シェーネヴェーク(ヴァイオリン)
ヘラルド・シェーネヴェーク(ヴィオラ)
クリスチャン・ブルナート(チェロ)〕

《録音》
2004年3月(ドイツ)

Purcell, Klein & Beethoven
Goldberg-Trio Bonn

Barcode: 4260085530090