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アドルフ・ライヒェル(1816-1896)は、19世紀のスイス音楽界で重要な役割を果たしながら、長く忘れられてきた作曲家です。ベルリンでジークフリート・デーンに作曲、ルートヴィヒ・ベルガーにピアノを学び、パリやドレスデンを経て、1867年にベルンの音楽監督に就任しました。本盤には、そのベルン時代に生まれ、1869年と1870年に同地で初演された2つの交響曲を収録。ベートーヴェンやメンデルスゾーンを思わせる古典的な均整の中に、独創的な主題展開と精緻な対位法が息づく、充実した交響作品です。
ライヒェルの作品は20世紀半ばまでにほぼ忘れ去られましたが、近年になって手稿の再発見と研究が進み、その全貌が見直されつつあります。この2曲の交響曲は、彼がようやく常設オーケストラの指揮者となったベルンで完成されたもので、古典主義への確かな忠誠を保ちながらも、楽想の展開には強い個性が感じられます。優雅さと対位法的な技巧、端正な構築感覚が共存し、19世紀ドイツ語圏交響曲のもう一つの系譜を示す作品として興味深い内容です。ベルン交響楽団が自らの初代首席指揮者の交響曲を世界初録音した意義も大きい一枚です。
東京エムプラス
品番:SF0023
レーベル:Schweizer Fonogramm
フォーマット:1枚組 CD
発売日:2026年7月中旬
《曲目》
アドルフ・ライヒェル(1816-1896):
交響曲第1番 ニ短調
交響曲第2番 ハ長調
《演奏》
ベルン交響楽団
クリストフ=マティアス・ミュラー(指揮)
《録音》
2025年9月(スイス、ベルン)
Adolf Reichel: Sinfonien Nr.1 und 2/Berner Symphonieorchester, Christoph-Mathias Mueller
Barcode: 7629999548473